11月に入り気温が一気に下がり、朝晩はヒーターを利用することも出てきました。
カリフォルニアに渡米する前は一年中暖かい所と思っていましたが、実際は10月下旬~1月はなかなかの寒さです。コロナだけでなくインフルエンザ、風邪も流行る時期なので体調には十分気を付けて過ごしていきたいと思います。
さて、カリフォルニアの公用語は英語ですが、実際運転免許センター(DMV:Department of Motor Vehicles)ではスペイン語、中国語、アラビア語、韓国語、日本語など他言語で筆記テストを受けることが出来ます。また大手会社のカスタマーサービスや医療系では多言語の通訳サービスを提供していることが一般的です。
つまり英語を母国語としない人がカリフォルニアに多く生活をしているということになります。買い物や散歩中に多言語を耳にすることは日常茶飯事です。
英語を母国語としない子供達も学校に多く通っており、英語が流暢に話せない生徒はスクールディストリクトでEL studentと登録されます。本日はこのEL studentについてお話します!
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EL studentって何かしら?
どのようにEL studentと判断されるのかな?
EL studentになると何が変わるのかしら?
EL studentになると親に何か影響があるのかな?
EL Student
EL studentとはEnglish Learner studentの略です。つまり英語が母国語ではないため、英語が流暢に話せず学んでいる段階の生徒のことを指します。
カリフォルニア教育局によると去年2021-2022年度の調査では1,127,648人がEL studentとして登録され、これは全カリフォルニア生徒数の18%に値するそうです。
またこの調査では2,360,744 人が自宅で英語以外の言語を利用しているということも判明し、これは全生徒との40%となります。
この結果は移民が多く住んでいるカリフォルニアをまさに象徴しており、年々EL Studentの数は増えているそうです。
ちなみにEL studentの中で一番多い母国後はスペイン語、2番目はベトナム語、3番目はマンダリン語(中国語)の様です。
EL studentの判断方法
小学校に入学する際まずはオンラインで申し込みを行いますが、その中に沢山の質問に回答しなければなりません。
質問の1つに「自宅では英語以外の言語を使っていますか?Yes or Noで回答下さい」とあります。ここで「Yes」となった場合、自動的に生徒のアカウントへEL studentと登録されます。
EL Studentになると
EL Studentと登録されると、後日スクールディストリクトから英語のテスト(ELPAC)についての連絡が入ります。
ELPACとはEnglish Language Proficiency Assessment for Californiaの略で、カリフォルニア州英語能力テストです。①リスニング ②スピーキング ③リーディング ④ライティング とテスト分野が分かれており、英語のレベル分けが行われます。
初めて私の子供がELPACを受けた時はキンダーに入学する2か月前でした。
学区からテストを受ける日時、場所、担当スタッフの名前の連絡が入り、当日指定の学校に出向くと担当スタッフが待っていました。子供とスタッフだけクラスルームに入り、パソコンの前に横並びに座りテストを受けていました。
テスト結果は1.5か月後に届き英語のスコアー、各英語分野の評価、ELPACのレベルが記載されていました。このELPACレベル【1~4】によって今後の学校側の英語のサポート策が決まるようです。
州法および連邦法でスクールディストリクトはEL studentの英語レベルを親へ伝える義務があります。もし結果が届かない場合は、スクールディストリクトへお問い合わせ下さい。
ELD
ELPACの結果によってもし英語のサポートが必要と判断された場合、学校よりELD(English Language Development)の英語学習プログラムが提供されます。ただし学校のポリシー、EL studentの数、先生の確保等により各学校の対応は異なります。ELDの詳細は直接学校にお問い合わせすることをお薦めいたします。英語サポートを特に設けていない学校もある様です。
ELDは下記2つのスタイルがあります。
- Integrated ELD
- Designated ELD
Integrated ELDは通常授業の中で先生がEL studentに英語を教えます。つまりEL studentと英語のサポートが必要ない生徒が同じ教室で授業を受けています。
Designated ELDはEL student専用の英語クラスを設けています。朝または放課後にEL studentのみ集まり授業を行います。又は通常クラスが行われてる間にEL studentのみ別の教室に集まり英語の授業を行っているところもあるようです。
夏休みにはEL studentのための夏期講習が行われ、対象者は夏休み前にスクールディストリクトから夏期講習についての連絡が入ります。カリフォルニアの学校は夏休み期間がとても長いので、無料の夏期講習を行ってくれるのはとても助かります。
ELDでは通常授業と同じく宿題が出されます。まだ英語が不慣れな子供にとって宿題は大きな負担です。そのため親御さんのサポートの下宿題を進める生徒が多い様ですが、親御さんにとっても英語の教科書の内容を理解し子供に伝えて宿題のサポートをすることは大変な作業です。通常授業の宿題も多い中ELDの宿題も追加されるため、親御さんは宿題をサポートをする時間を多めに確保しておいた方が良いでしょう。効率よくサポートするためにも、Tutor(家庭教師)を雇うご家庭もあるようです。
まとめ
- カリフォルニアの学校には英語を母国語としない生徒がたくさん通っている
- 英語が母国語ではないため、英語が流暢に話せず学んでいる段階の生徒はEL studentと登録される
- EL studentのためにELDという英語学習プログラムがある
- ELDには2つのスタイルがあるが、内容、進め方は各学校異なる
- 宿題は親御さんのサポートの下行っていることが多い
日本からご赴任、引っ越し又は現地に住んでいても子供との会話は日本語というご家庭では、現地校で子供が英語についていけるのか不安を抱かれると思います。ただカリフォルニアは移民が多く同じような環境の生徒はたくさんいます。また学校の先生も状況を把握、理解している方が多い印象です。不安を頂くようなことがあれば必ず担任の先生にご相談することをお薦めします。
ELDプログラムによって英語が上達し、子供が更に楽しい学校生活を送れることを祈っています!
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