2月となりこちらでは桜に似たアーモンドの花が開花し始め、春の近づきを感じられる時期となりました。今年は年末から雨が多かったこともあり、青空が続く暖かい気候のカリフォルニアが戻ってくるのか例年以上に楽しみな今日この頃です。
さて異文化が混合しているカリフォルニアの小学校では、様々なイベントをお祝いします。1月はLunar New Year (旧正月)、2月はバレンタイン、そして「100 days of school」をお祝いします。今回は日本では馴染みがないこの100 days of schoolのイベントについてご紹介いたします。
日本では聞きなれないけど何かしら?
何のためのイベントなんだろう?
いつからこのイベント始まったのかしら?
どんな準備をすればいいのだろうか?
100 days of schoolとは
日本では聞いたことない100 days of schoolのイベント。これは新学期に入ってから100日目という節目の日をお祝いするイベントです。
カリフォルニア(アメリカ全体でも)では主流な学校イベントで、週末、祝日、長期の休み(夏休み等)、学校都合の休日などは含めず、100日目に皆と一緒に「100日目の通学おめでとう~」とお祝いをします。
洋服を扱う店舗やオンラインショップでも100日目が近づくと「Happy 100 days of School」というログシャツを見るくらい一般的なイベントです。
検索サイトで「100 days of school T-shirts」など入力すると、様々なデザインの100 daysにちなんだシャツが見ることが出来ます。
100日目の1週間前になると子供達は授業や朝会などで100 days of schoolについての説明がされ、それに伴うプロジェクトが紹介されます。私の子供の学校は何かしらの100個のアイテムを持ってくるというシンプルなものでした。100個のアイテムを紙版につけてポスターを作ったり、洋服につけて素敵なデザイン作ったりどのように持ってくるかは自由です。もし100個のアイテムをそのまま持って行きたい場合は、出来るだけ10個、または20個の束にして持ってくる様進められました。
ビー玉、レゴ、ハート型のパスタ、ビーズ、キャンディーなど子供達は様々な100個のアイテムを学校に持きては友達同士でアイテムの紹介をしとても楽しそうです。他校では100 days of schoolに100歳になった姿で学校に行くという面白いプロジェクトも出た様です。普段とは違う自分、友人、教師の姿で通学するのも楽しそうですね。こんなユニークなプロジェクトもアメリカならではの様に思います。
お祝いの理由
100 days of schoolをお祝いする主な理由は3つあります。
- 学校に100日しっかり通学した(している)ということを子供達に誇りを持ってもらうこと
- 100まで数を数える機会となる
- 100という数字の構成を学べる
- 楽しいイベント、時間を皆で過ごす
カリフォルニアの多くの学校は1年間180日通学します。そのため通学してからほぼ半分が終了した100日目にどれくらい自分達が成長したか生徒だけでなく親や教師にとって実感する良い節目、機会となります。特にまだコロナが終息していない中で、子供が元気に100日通えた事は親にとっては本当誇らしく、うれしい限りです。
100 days of schoolは特にキンダー(年長)から2nd grade(2年生)にとっては重要なイベントと考えられています。
カリフォルニア州の学習達成基準(California Common Core State Standards)によると1年生完了時点で、算数科目の目標は100まで数を数える事のようです。そのためこの100 days of schoolを機会に100まで数える練習&復習をすることが出来ます。楽しいイベントと一緒に練習&復習するのであれば、自然と子供達も数を学べるはずかと思います。
100個のアイテムを10個または20個づず束(各ジップロックに入れるなど)にして学校に持って行く場合は、足し算や引き算を使って100にちなんだ数式を学ぶ事が出来ます。色んな形で100の数字を見出すことを発見する機会になり、100の構成を学ぶ事で出来ます。
起源
100 days of school は1979年カリフォルニアのLivermoreという町の教師がクラスで100を数える練習、コンセプトを教えてるためセサミストリートの人形を使いながら子供達と一緒に1セントを100個数えて1ドルになるということを教えていました。
そしてその2年後教師向けの国際会報にこのことを紹介すると、瞬く間に素晴らしいアイデアだと関係者の中で注目を集めアメリカ国内で主流学校イベントに変わったようです。
現在は100 days of schoolが近づくと教師、学校は100にちなんだレッスンプラン、アクティビティ、プロジェクト等を準備し、100 days 当日学校全体でお祝いをするようになりました。
私の子供の学校ではまず100 days of schoolと書いてある紙の王冠に子供達が色を塗った様です。その後カラフルで真ん中に穴が開いてる丸いシリアルと紐を学校が準備してくれたようで、各自シリアルを100個集めそのシリアルを紐に通してネックレスを作りましした。学校に子供を迎えに行った時、皆首からシリアルネックレスを下げ(食べながら)、100 daysの王冠を被りクラスから出来てきた姿はとてもかわいいものでした。
低学年の子供にとって100という数字は大きな存在です。こんな楽しいイベントで100まで数えられる様になった達成感や思い出は忘れないのではと思います。確かに私の子供も100まで数える事が出来た時は誇らし気に何度も数字を数え、しばらくどんな会話でも上手に100を含めた話をしてきました。100まで数を知っていることを自慢をしたくなるようなほど、子供にとっては100は大きな挑戦なのだと思います。
100 days of schoolの準備
とにかく子供達は100個のアイテムを見つける事から始まります。家の隅々を見渡し、子供にとってはまるで宝さがしゲームです。
私の家にはビー玉があるのですが、子供と一緒に数を数えたら65個しかありませんでした。子供は残念がっていましたが、数を一緒に数える事は楽しかったようで次は100個見つけるぞ!とやる気に熱が入りました。数を数える事に一層興味を持ち自然と100まで数える事が出来るようになり、まさに100 days of schoolイベントの理由が分かった瞬間です。
検索サーチで「100 days of school project」と入れると様々なプロジェクトが表示されます。もし100個のアイテムで子供と一緒にアート作品を作りたい場合は参考にするのも良いかもしれません。我が家では100個のビーズでアクセサリーを作って学校に持って行きました。
ちなみに新学期から1週間 or 1か月経つと担任の先生から新学期が始まってからどれくらい経過したかの説明はあるようですが、学校規模でのイベントは100 days のみお祝いするようです。イベントを好みがちなカリフォルニアでは毎50日でお祝いしても良い様な印象なのですが。
まとめ
100 days of school とは
- 100日無事通学した事を知る日
- 100日通学したということを誇りに思う日
- 100日の成長を実感する日
- 100まで数を数える練習&復習をする日
- 100の数式を覚える機会の日
- 100にちなんだプロジェクトがある日
- 100 days of schoolにちなんだアイテムを多く見る日
こんな数字に特化した珍しく楽しいイベントが100 days of schoolです。
プロジェクトが出されると親の負担もありますが、この機会に子供と100日通学した体験や感想を話しながらプロジェクトを一緒に行うのも楽しい時間、良い思い出となります。これからも安全で楽しいイベントを子供達には体験して欲しいと思います。そしてこんなユニークなイベント日本でも主流になっても楽しいかもですね。
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